若手リーダーシップ論
「若い人にリーダーシップを求めるのはおかしい。
管理職がリーダーシップを取るべきだろう。」 ある会社で、人事制度構築のプロジェクトの最中に、労働組合の幹部から出た発言です。 リーダーシップが何か、
という定義は実は難しいのですが、この時の会話はそれ以前の問題で 「若い人がリーダーとして振る舞うようなことをしてはいけない。
それに見合う給与を貰っていない。」という発言まで出ていました。 お察しの通り、この会社の業績は悪い状態が続いています。
風土改革の一環として人事制度の改革を、ということでご用命頂きましたが、
早速良くない部分が出てきたなと感じました。 「若い人がリーダーシップを取ってはいけない」というような風土が
業績に悪影響を及ぼしているのだと指摘したことで、激論になりました。 組織上の指揮命令権とは違い、TPOによっては 新入社員でもリーダーシップを取らなければならないこともあります。
全員が積極的にリーダーシップを取って仕事を進めていった結果、
会社業績が上がり、給与が上がるのです。
逆に、そうしたことにチャレンジしないような社員は、
昇進や昇格をさせるべきではありませんし、当然給与も上がらないはずです。 その順番を間違えてはいけません。
そして、普段からこうした議論を
経営者や管理職層がきちんと実施しておかなければなりません。 上述の会社の場合は、最終的には渋々ご納得頂けたのですが、
風土改革には相当な時間がかかりそうです… 「風土改革を!」と言っているみなさん、 まずは、社長や幹部の「意識改革」が必要です。
それから、社員の「意識改革」を行います。 その順番を間違わないように実現していきましょう。